フッ素樹脂加工フライパンの見分け方|表示・素材・加工名を確認

フッ素樹脂加工フライパンの見分け方|表示・素材・加工名を確認

フライパンがフッ素樹脂加工かを確かめるなら、まず見るのは内面の「表面加工」の表示です。「ふっ素樹脂塗膜加工」とあれば、フッ素樹脂加工が施されています。本体の「アルミニウム合金」などの材質とは、分けて読みましょう。

迷いやすいのは、ダイヤモンドやチタンといった加工名、そして「PFOA不使用」の表示。これらが書かれていても、フッ素樹脂を使っていないとは限りません。箱が残っている場合と、手元のフライパンしかない場合に分けて、確かめる順番を見ていきます。

この記事のポイント
  • 内面の「ふっ素樹脂塗膜加工」が確認の軸
  • 色・本体材質・IH対応だけでは難しい判定
  • 加工名と不使用表示の読み分け
  • 箱がない場合は製品の特定とメーカーへの相談
目次

フッ素樹脂加工フライパンの見分け方は内面の表示から

「ふっ素樹脂塗膜加工」の表記と加工部分を見る

「ふっ素樹脂塗膜加工」の表記と加工部分を見る

パッケージやラベル、メーカーの製品仕様で探したいのは、「表面加工」「内面加工」といった項目です。そこで「内面:ふっ素樹脂塗膜加工」と確認できれば、食材に触れる内側の加工を判断できます。「フッ素樹脂コーティング」という説明も、フッ素樹脂を使った表面のコーティングを指しています。

消費者庁の「鍋」の品質表示の手引きでも、ふっ素樹脂塗膜処理をしたものの表示名は「ふっ素樹脂塗膜加工」です。また、表面加工が複数ある場合は、加工部分ごとに種類を分かりやすく示すとされています。読むときも、加工名と「どの部分か」を一組で追うのがポイントです。

表示で見る部分読み取る内容
内面・内側の表面加工食材に触れる側に施された加工
外面・外側の表面加工フライパンの外側に施された加工
本体の材質・材料の種類アルミニウム合金やステンレス鋼など、本体の材料
底面・はり底の材質本体とは別に底へ使われている材料など

外面の加工だけを見つけても、それを内面の加工として読むことはできません。商品説明の目立つ言葉から少し進んで、内面・外面を区別した仕様欄まで見ると確かです。なお、家庭用品品質表示法の「鍋」にフライパンが該当するかは、容量・材質・用途などの条件によります。

すべてのフライパンに一律で同じ表示義務がある、という意味ではありません。

アルミ・ステンレスの材質やIH対応だけでは決めない

「アルミニウム合金製」と分かっても、それだけでは内面の加工までは分かりません。本体の材料と、その上に施すコーティングは別の情報だからです。和平フレイズは、一般的なフッ素樹脂加工の方法として、成形したアルミニウム合金に下地処理を行い、その上へ何層かに分けて塗装する工程を説明しています。

一方、同社のセラミック加工フライパンの仕様にも、本体がアルミニウム合金、底面がステンレス鋼、内面がセラミック塗膜加工という組み合わせがあります。つまり、アルミ製だからフッ素樹脂加工、と結び付けると取り違えます。材質欄に複数の金属名があっても、まずは使われている場所を読み分けましょう。

「IH対応」「ガス火専用」も、フッ素樹脂加工の有無とは別の確認事項です。和平フレイズが扱うアルミ製・フッ素樹脂加工のフライパンには、その両方のタイプがあります。家のIHで使っているという事実から、内面の加工を決めることはできません。購入時は、内面の加工と対応熱源をそれぞれ確認する必要があります。

黒色・白色・斑点や滑り具合は判定の決め手にしない

黒色・白色・斑点や滑り具合は判定の決め手にしない

黒い内面を見るとフッ素樹脂加工を思い浮かべるかもしれませんが、黒色だけで決めないようにしましょう。和平フレイズの説明では、セラミック塗膜加工は白系が多いものの、黒系もあります。「白いからセラミック、黒いからフッ素樹脂」という色分けでは、黒系のセラミックを区別できません。

石のような斑点模様にも注意が必要です。和平フレイズは、マーブルコートをフッ素樹脂加工の仲間として紹介し、表面の斑点状の加工で大理石のような模様を作ると説明しています。見た目が石風でも、それだけでフッ素樹脂不使用とは判断できないのです。模様は製品を探す手掛かりとして使い、加工の種類は表示で確かめます。

ツルツルした感触や、料理が滑るという使い心地も決め手にはなりません。ティファールはフッ素樹脂加工のこびりつきにくさを説明する一方で、セラミックコーティングにも、なめらかな使い心地とこびりつきにくさを持つものを用意しています。

逆に、フッ素樹脂加工でも使用に伴って摩耗します。「今はくっつく」という状態から、もともとフッ素樹脂加工ではなかったと判断するのも早計です。

箱やラベルがないときは製品を特定して調べる

箱を捨ててしまった場合は、加工の見た目を当てるより、まず製品名や品番を探します。残っている表示、説明書、購入時の記録などから、メーカーの製品情報へたどれるかを見てみましょう。品番が分かれば、その製品の内面加工を仕様欄と照合する、という順番です。

ただし、品番の場所は決めつけないほうがよさそうです。たとえば和平フレイズの公式FAQは、フライパンの品番は商品に付いているラベルに記載すると案内しています。同じFAQにある水筒の底面シールの説明を、フライパンにも当てはめることはできません。

底面に番号が見つからなくても、それだけで調べ方を誤ったとは限りません。

  1. 残っているラベルや説明書などから、メーカー名・商品名・品番を探す
  2. 特定できた製品の公式情報で、内面の表面加工を読む
  3. 製品を特定できない、または加工の記載が分からない場合は、メーカーの問い合わせ窓口へ相談する

和平フレイズには、商品に関する問い合わせを受け付ける一般のお客様用窓口があります。相談するときは、「内面がフッ素樹脂加工か知りたい」と、分かっている製品情報を伝えましょう。製品との一致が確認できなければ、加工の種類は未確認のままです。

似た色や形の商品を見つけても、それを手元の一本の確定情報にはしないでください。

フッ素樹脂加工フライパンの見分け方で迷う加工名と不使用表示

テフロン・ダイヤモンド・チタンの名前を読み分ける

加工名がいろいろあるのは、フッ素樹脂加工の中でも、コーティングの種類や加工方法に違いがあるためです。「フッ素」と書かれていない名前だから別の加工、とは限りません。まずは、よく見かける名前の関係を押さえておきましょう。

見かける名前メーカーが説明するフッ素樹脂加工との関係
テフロン加工テフロンはケマーズ社が商標を所有する、フッ素樹脂加工の商品名の一つ
マーブルコート和平フレイズはフッ素樹脂加工の仲間として紹介。表面に大理石のような模様を作る加工
ダイヤモンドコート和平フレイズの説明では、フッ素樹脂にダイヤモンドの微粒子粉末を入れたもの
ハードコート和平フレイズはフッ素樹脂加工の仲間として紹介。下地塗装にセラミック粉などを混ぜるもの
ティファールのチタン系コーティングチタン、チタン・インテンス、チタン・フォース、チタン・アンリミテッドをフッ素樹脂コーティングとして紹介

たとえば「ダイヤモンド」と聞くと、樹脂とは違う硬い素材だけで覆われているように感じますが、上の説明では、フッ素樹脂へ微粒子を加えています。ティファールの「チタン」も同様に、同社がフッ素樹脂コーティングとして案内している名称です。強さを表すような加工名と、フッ素樹脂の有無は分けて読む必要があります。

また、「テフロン」という名前がないことも、フッ素樹脂不使用の証拠にはなりません。テフロンはフッ素樹脂加工全体の唯一の名称ではないためです。個々の商品の判定では、この表を入口にして、最後はそのメーカーが示す内面の加工へ戻りましょう。

「セラミック塗膜加工」と「セラミック配合」は区別する

「セラミック塗膜加工」と「セラミック配合」は区別する

セラミックという言葉があったら、続く説明まで読んでみてください。内面の加工種類として「セラミック塗膜加工」と示す場合と、フッ素樹脂加工にセラミックを配合する場合があります。この二つを同じものとして扱うと、フッ素樹脂を避けたいときに取り違えるおそれがあります。

具体的には、和平フレイズが紹介するハードコートには、下地塗装へセラミック粉などの硬い材質を混ぜるものがあります。これは同社がフッ素樹脂加工の仲間として説明している加工です。

アイリスオーヤマのコーティング説明にも、フッ素樹脂によるコーティングでありながら、セラミック粒子とダイヤモンド粒子を配合したものがあります。

したがって、「セラミック配合」の一言を「フッ素樹脂不使用」と読み替えることはできません。フッ素樹脂加工を避けて選ぶなら、セラミックという目立つ言葉だけで購入を決めず、内面の加工種類と、不使用についてのメーカー説明を照合しましょう。

外面だけがセラミックという読み違いを避けるためにも、「内面」の指定が大切です。

PFOA・PFOS不使用はフッ素樹脂不使用の意味ではない

「PFOAフリー」「PFOA・PFOS不使用」と書かれていても、それだけでフッ素樹脂加工ではないとは判断できません。分かりやすい例が、ティファールの公式FAQです。同社は、自社のフッ素樹脂コーティングにPFOA、PFOSは含まれていないと回答しています。

フッ素樹脂加工であることと、それらを含まないことは両立しています。

和平フレイズは、PFOAを、かつてフッ素樹脂加工を作る際の助剤として用いられていた物質と説明しています。加工の種類を知りたいときは、不使用表示に書かれた物質名と、内面を覆う加工の名称を混同しないことが大切です。「何を使っていないか」だけでなく、「どんな加工を施しているか」も読む必要があります。

手元の一本がフッ素樹脂加工かを知りたいなら、答えを探す場所は内面の加工欄。PFOAなどの不使用を条件に選びたいなら、その対象物質についての公式説明も別に読む、という順番です。

ティファールの回答は、同社のコーティングについてのものなので、メーカーや製品が分からない古いフライパンへ、そのまま当てはめることはできません。

加熱や傷つける実験は避け、分かった加工に合わせて使う

加熱や傷つける実験は避け、分かった加工に合わせて使う

加工が分からないときに、空のまま熱して反応を見たり、金属で削って下地を確かめたりするのは避けましょう。ティファールは空焚きがコーティングを傷めると案内し、和平フレイズも金属ツールによる傷がフッ素樹脂加工の剥がれにつながると説明しています。種類を調べるために、表面を傷める必要はありません。

フッ素樹脂加工だと分かったら、その製品の説明書に沿って使います。和平フレイズが加工を長持ちさせるために挙げているのは、次のような扱い方です。

  • 調理時は薄く油を引き、中火以下で使う
  • 木・樹脂・シリコーン製の調理ツールを使う
  • 調理した料理をフライパンの中で保存しない
  • 熱い状態から急冷しない
  • やわらかいスポンジで洗う

ティファールも、冷めてから洗うこと、やわらかいスポンジに中性洗剤を付けて洗うことを案内しています。急激な温度変化は、コーティングを傷めたり底面が変形したりする原因になることがあるためです。詳しい扱い方は、同社のフライパンを長持ちさせるポイントでも確認できます。

なお、加工の種類を調べることと、傷んだフライパンを使い続けられるかは別の判断です。ティファールは、油を引いてもこびりつきがひどくなった場合や、内面の傷から本体金属が見えて食材がこびりつきやすくなった場合を、買い替えを考える目安にしています。

手元の製品に劣化があるときは、加工名の確認に加え、そのメーカーの使用中止・買い替えの案内も見ておきましょう。

フッ素樹脂加工フライパンの見分け方まとめ

この記事のまとめです。

  • 内面に「ふっ素樹脂塗膜加工」とあれば、食材に触れる側にフッ素樹脂加工が施されています。
  • 内面と外面、本体と底面を区別し、加工名がどの部分を指すかまで読みます。
  • アルミニウム合金やステンレス鋼という材料名だけでは、内面の加工は分かりません。
  • フッ素樹脂加工にはIH対応とガス火専用の両方があるため、対応熱源からは判定できません。
  • 黒系のセラミック加工もあり、色や斑点模様、滑り具合は加工を確定する決め手になりません。
  • 箱やラベルがない場合は製品を特定して公式仕様を調べ、不明点はメーカーへ相談します。
  • テフロンはフッ素樹脂加工の商品名の一つ。ダイヤモンドやティファールのチタン系も、フッ素樹脂加工に含まれる名称です。
  • 「セラミック配合」は、内面の加工種類が「セラミック塗膜加工」であることと同じ意味ではありません。
  • PFOA・PFOS不使用は、フッ素樹脂不使用を意味しません。加工種類と対象物質の説明を別に読みます。
  • 判定のための空焚きや削る実験は避け、加工判明後は製品の説明書に沿って使います。
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この記事を書いた人

はじめまして、トントンです。
20代はほぼ料理をせず、30代前半でやっと自炊デビュー、安物買いの失敗を重ねて道具を見直し、今はキッチン道具沼にどっぷりハマっている40代のいちユーザーです。
「自分にぴったりの一品」に出会えるお手伝いができれば嬉しいです。

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