ホットプレートでBBQはできる?屋外使用の注意と用途別の選び方

ホットプレートでBBQはできる?屋外使用の注意と用途別の選び方

ホットプレートで、肉や野菜を囲むBBQメニューは楽しめます。室内で使うなら、脂を落とす焼肉プレートや吸煙機能に注目。庭やキャンプで使いたい場合は、その機種が屋外使用に対応しているかを先に確かめるのが大切です。電源が届くことだけで、家庭用の電気ホットプレートを外へ持ち出してよいとは判断できません。

私なら、焼肉以外の料理にも使いたいときは複数プレート型、室内焼肉を中心にするなら吸煙型を候補にします。屋外が目的なら、メーカーが庭やキャンプでの使用を案内するカセットガス型も選択肢。ここでは、この使い分けを軸に、食材選びから水受けの準備、食後の片付けまで見ていきます。

この記事のポイント
  • 屋内用と屋外対応機種の使い分け
  • 比較条件を踏まえた減煙機能の見方
  • 人数・本体寸法・献立による製品選び
  • 機種別の水受け・予熱・洗浄条件
目次

ホットプレートでBBQを楽しむ前に知りたい使い分け

庭やベランダで使えるかは機種ごとの対応で判断する

庭やベランダで使えるかは機種ごとの対応で判断する

ホットプレートという名前でも、屋外使用の条件は一律ではありません。たとえばバルミューダの公式FAQは、同社のホットプレートを屋内専用と案内しています。強い風のある環境では、プレートの温度調整が適切に行えなくなる可能性があるため、使用しないよう求めています。

電源の引き方にも製品別の制限があります。山善の吸煙焼肉グリルYGMC-FX130は、交流100V・定格15A以上のコンセントを単独で使用する指定です。説明書では延長コードやタコ足配線での使用について、感電や異常発熱による火災の原因になると警告しています。

庭までコードを伸ばす計画を立てる前に、使用場所と電源の条件をセットで判断しましょう。

一方、山善の「減煙カセットガスグリル XGRILL Portable」YGM-GS1は、メーカーが庭・ベランダ・キャンプでの使用を案内するモデルです。カセットボンベを使うため、電源は不要。屋外BBQを目的に選ぶなら、こうした屋外利用の案内がある製品を候補にできます。

ただし、YGM-GS1も場所を選ばず使えるわけではありません。強い風が吹き込む場所や直射日光を避け、安定した水平な場所で使用する条件があります。テント内や車内などの狭い場所では使用禁止。庭に置ける製品であっても、雨天時にテント内へ移す使い方はできません。

煙や油はねは減らせても「無煙・無臭」とは考えない

焼肉用を選ぶときは、脂がどこへ流れるかを見ると機能の違いが分かります。象印EA-HA30の深型穴あき焼肉プレートは、肉の余分な脂を穴から落とす構造。メーカーは、プレート上に残った脂が煙や油の飛び散りの原因になると説明しています。傾斜のある溝で脂を流し、深い縁で外への油はねも抑える設計です。

EA-HA30の「煙が半分」「油の飛び散り約90%カット」は、同社の深型平面プレートとの比較です。発煙量はNBS発煙性試験装置による測定。油の飛散数は、EA-H型のプレートを200℃にし、牛バラ肉100gを10分間焼いた自社基準の試験で比較しています。

肉の種類によって飛散数は異なるため、どの食材でも同じ割合になるという意味ではありません。

山善XGRILL PREMIUMのYGMC-FX130は、脂を落とすプレートに吸煙ファンを組み合わせたタイプです。公式表示の煙94%カットは、山善のホットプレートとの発煙性試験による比較で、試験の発行日は2021年7月19日。

象印とは比較対象や試験の説明が異なるので、数字だけで両製品の優劣を決めるのは避けたいところです。

山善も、煙削減機能があっても煙が完全にゼロになるわけではないと案内しています。室内では換気を前提に選びましょう。EA-HA30の説明書も、予熱・調理中は窓を開けるか換気扇を回す指定です。煙の削減率を、においが残らない保証や換気不要の意味に置き換えないことがポイントです。

肉中心なら焼肉プレート、締めの料理まで作るなら平面プレート

肉中心なら焼肉プレート、締めの料理まで作るなら平面プレート

焼肉プレートには、大きく穴あきタイプと波型タイプがあります。穴あきはプレートに穴があり、波型は複数の溝がある構造です。肉から出る余分な脂を落とすことを重視するなら、焼肉用のプレートに注目。BBQの献立に焼きそばや汁気のある料理も入れたいなら、平面プレートの有無まで見ておくとよいですね。

作りたい料理プレート選びの着眼点具体例
焼肉中心脂を落とす穴・溝の構造EA-HA30の深型穴あき焼肉プレート
焼きそばなども作る平面プレートの付属EA-HA30は平面プレートも付属し、説明書に焼きそばの温度目安を掲載
パエリア・すき焼きなど平面プレートの深さEA-HA30の深型平面プレートは深さ3.5cm
たこ焼きも楽しむたこ焼きプレートの付属EA-HA30は区切り線つきたこ焼きプレートも付属

食材に迷ったら、まずは肉と野菜を焼く献立から。エバラ食品のホットプレート焼肉レシピでは、4人分の例として牛カルビ肉600g、とうもろこし、アスパラガス、ピーマン、パプリカ、ミニトマト、エリンギを挙げています。野菜を食べやすい大きさに切り、肉と野菜を焼いて好みのたれにつける作り方です。

この600gは、エバラのレシピにある4人分の材料量です。BBQ全体の献立や食べる量にかかわらず必要な標準量、という扱いにはしません。まず作りたい料理を決め、その料理に使うプレートが付属するかを確かめると、焼肉専用型と複数プレート型の選択がはっきりします。

生肉の扱いと加熱はプレートの設定温度と分けて考える

BBQでは、焼き方と同じくらい食材の置き方も大切です。食品安全委員会のBBQ向け案内は、食品を扱う前の手洗いと、加熱前の肉・魚介類を生で食べる野菜などに接触させないことを求めています。手や調理器具を介して、別の食材へ菌が移ることもあるためです。

保存時は、冷蔵庫に入れるなど、食中毒菌が増えにくい状態にしておくことが基本。

肉と生で食べる野菜を一つの皿へまとめることや、焼く前の食材を冷蔵管理から外したままにすることは、準備の手軽さとは分けて考えましょう。

食品安全委員会は、一般的な食中毒菌について、食品の中心温度が75℃で1分間以上となるよう加熱すると死滅すると説明しています。ここでいう温度は食材の中心温度です。ホットプレートを200℃や250℃に設定したこととは別の条件なので、設定値だけを根拠に肉の加熱が十分だとは判断できません。

BBQ用ホットプレートの選び方と準備・片付け

人数に合う焼き面とテーブルに置く本体寸法を分けて見る

象印は、1〜2人ならプレート内寸幅が約30cm以下のコンパクトなもの、子どもも一緒に使う場合やホームパーティーには内寸幅40cm以上を選ぶ目安を示しています。これは焼き面の内寸幅についての案内です。本体幅が40cmある製品を、そのまま同じ大きさの焼き面だと考えないようにしましょう。

製品・型番本体の幅×奥行×高さ調理プレート電源・燃料
象印 ホットプレート EA-HA30約48.5×31.5×16cm※焼肉・平面・たこ焼きの3枚交流100V、1300W、コード2.5m
山善 吸煙焼肉グリル XGRILL PREMIUM YGMC-FX130約51.5×29×14.5cm焼肉プレートAC100V、1300W、コード約1.9m
山善 減煙カセットガスグリル XGRILL Portable YGM-GS1約39.9×21.8×12.5cm(グリルプレートセット時)グリルプレートクッキングファイヤー表示の専用ボンベ。ボンベは別売

※EA-HA30の高さ16cmは、深型平面プレートを取り付け、ふたをした状態。3枚重ね時の高さは約20cmです。

EA-HA30の焼肉プレート内寸は幅40.6×奥行27.2×深さ3.2cm。焼き面を広めに取りたい場合の候補です。ただし、本体を置くには表の外形寸法で考える必要があります。購入前は、焼き面の大きさ、テーブル上で本体が占める範囲、コンセントまで届くコードの長さを分けて見ておきたいですね。

料理の幅・室内の煙・屋外利用で購入候補を選ぶ

料理の幅・室内の煙・屋外利用で購入候補を選ぶ

焼肉以外にも使うなら、象印「ホットプレート EA-HA30 HZ(チャコール)」。3枚のプレートが付属し、平面プレートは深さ3.5cmです。焼肉だけでなく、パエリアやすき焼きなども楽しみたい人に向く構成。焼肉用には、水受皿の上に反射板を置き、ヒーターの熱を反射して熱効率を高める仕組みがあります。

室内焼肉の煙を重視するなら、山善「吸煙焼肉グリル XGRILL PREMIUM」YGMC-FX130。プレート裏面のX形状で脂の滴下を促し、ファンで煙を吸い込む設計です。この型番のセット内容は焼肉プレートで、平面・たこ焼きプレートは含まれていません。

料理の種類を増やしたい場合は、吸煙機能だけでなく付属品まで比較しましょう。

庭やキャンプで使うなら、山善「減煙カセットガスグリル XGRILL Portable」YGM-GS1。電気式とは電源・燃料の条件が異なる購入候補です。煙約55%カットの表示は、山善の電気式ホットプレートとの発煙性試験による比較で、試験の発行日は2024年8月5日。

屋外向けだから煙が出ない、と考える製品ではありません。

YGM-GS1のボンベは別売で、「クッキングファイヤー」と表示された専用容器を使う指定です。また、説明書は付属品以外の使用や、食材をアルミホイルなどで包んで調理する使い方を禁止しています。BBQでホイル包みも作りたい場合は、この製品でそのまま実現できる献立にはしないでください。

水受けと予熱は機種・プレートごとの手順を守る

脂を落とすタイプは、プレートだけ載せれば準備完了とは限りません。EA-HA30の焼肉プレート使用時は、水受皿の水位線まで水800mLを入れ、反射板の「おもて」を上にして載せます。平面・たこ焼きプレート使用時には、水受皿と反射板を取り付けない指定。同じ本体でも、使うプレートで組み立てが変わります。

YGMC-FX130は水トレイに水300cc、YGM-GS1はしる受けトレイに目安300cc、底面から約1cmの高さまで注水する案内です。水が減ったときの対応も別々。YGMC-FX130は十分冷ましてから補水し、YGM-GS1は必ず火を消し、耐熱の手袋を使ってやけどに注意しながら補水します。

水量や補水手順を、別の機種へ流用しないでください。

EA-HA30で焼肉をする場合、説明書の目安は200℃で約8分予熱し、その後に料理目盛250℃へ合わせる流れです。予熱中はふたをしません。予熱目盛と調理時の目盛が分かれているので、最初から最高温度へ合わせる手順にはしないこと。焼きそばは料理目盛220℃など、献立ごとの目安も載っています。

YGMC-FX130は、設定温度に達すると温度インジケーターが点灯へ変わり、音で予熱完了を知らせます。吸煙ファンはファンスイッチで設定する方式です。加熱の操作とファンの操作をそれぞれ行う点も、この製品を選ぶときに知っておきたい違いです。

EA-HA30の焼肉プレートで調理中に補水する場合は、「切」に合わせ、製品を10分程度冷ましてからプレートの穴よりゆっくり水を足します。冷まさず注水すると、飛び散った油がヒーターに付着し、発火の原因になります。水を足す際の蒸気にも注意が必要です。

片付けは洗える部品と水をかけられない部品を分ける

片付けは洗える部品と水をかけられない部品を分ける

手入れのしやすさは、プレートを外せるかだけでなく、本体のどこまで洗えるかで違います。EA-HA30は、本体ガード、ふた、水受皿、反射板とプレートを水洗いできます。ただし、本体ガードを洗うときはヒーターセットと遮熱板を外す必要があります。ヒーターセット・遮熱板・温度調節プラグは洗えません。

EA-HA30のプレートは、ぬるま湯と台所用中性洗剤で汚れを落とし、水洗い後に乾かす手順です。熱いまま水へ入れて急激に冷やす使い方は避けます。食器洗い乾燥機・食器乾燥器も使用不可。焼肉プレートには金属ヘラを使わない指定があるので、調理中の道具選びから表面を傷めない扱いをそろえておきましょう。

YGMC-FX130は、プレート・遮熱板・水トレイ・ファンカバーを丸洗いできる一方、本体とヒーターユニットは丸洗いできません。ファンユニットも全体を洗える部品ではなく、モーター部と電極ピンは水ぬれ禁止です。吸煙機能を重視して選ぶなら、ファン周辺の手入れも購入判断に含めたいところ。

油を残したまま使い続けると、ファンの回転不良や異音・振動・故障の原因になります。

YGM-GS1は、ボンベを取り外し、器具が十分冷めてから手入れします。グリルプレートとしる受けトレイは、薄めた台所用合成洗剤を使って洗い、すすいで水分を拭き取る手順です。本体は丸洗い禁止。

電気式かガス式かにかかわらず、「取り外せる部品は全部水洗いできる」とまとめず、機種ごとの洗浄範囲で片付けましょう。

ホットプレートでBBQを楽しむためのまとめ

この記事のまとめです。

  • ホットプレートで肉や野菜のBBQメニューを楽しめますが、屋外使用は機種ごとの対応で判断します。
  • 屋外利用が案内されているYGM-GS1も、強風や直射日光を避け、テント内・車内では使いません。
  • 減煙率は各メーカーの比較試験による値です。数字だけで製品を順位づけせず、室内では換気を行います。
  • 肉中心なら脂を落とす焼肉プレート、焼きそばや汁気のある料理も作るなら平面プレートの付属を見ます。
  • 人数に合う焼き面の内寸と、テーブルに置くための本体外形寸法は分けて比較します。
  • 料理の幅ならEA-HA30、室内焼肉の吸煙機能ならYGMC-FX130、屋外利用ならYGM-GS1が購入候補です。
  • YGM-GS1は専用ボンベが別売です。付属品以外の使用や、食材のアルミホイル包み調理は禁止されています。
  • 生肉・魚介類を生で食べる野菜へ接触させず、冷蔵管理と食品中心部の加熱を行います。プレート設定温度は中心温度とは別です。
  • 水量・組み立て・予熱・補水は機種別です。EA-HA30は使用プレートによって水受皿と反射板の取り付け条件も変わります。
  • 水洗いできる範囲は機種と部品で異なります。吸煙型ではファン周辺の洗浄条件まで確かめて選びます。
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この記事を書いた人

はじめまして、トントンです。
20代はほぼ料理をせず、30代前半でやっと自炊デビュー、安物買いの失敗を重ねて道具を見直し、今はキッチン道具沼にどっぷりハマっている40代のいちユーザーです。
「自分にぴったりの一品」に出会えるお手伝いができれば嬉しいです。

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